大阪・関西万博における静岡県ブース「GEO KITCHEN SHIZUOKA」では、静岡の食の魅力を自然、歴史、文化といった背景から生まれた食材や料理、そしてそれらに関わる生産者や料理人の想いなど様々な角度からふんだんにアピールすることをコンセプトにしています。
11月26日と27日に「導入ゾーン」で使用する映像の撮影を静岡県内(清水町・静岡市、吉田町)で行いました。
この映像コンテンツは、174インチ大ビジョンモニターと2台のモニターを使用し、静岡の自然と食の魅力を存分にアピールできるように構成していきます。
撮影スケジュールと進行
今回は、11月26日の午前中に創業明治29年の中村屋麹店へ撮影に伺いました。現在では珍しくなっている「麴蓋製法」という杉盆を使って麹作りを行っています。中村夫妻は「麹は生き物」と仰っていました。蒸した熱い米を手で広げながら冷まし、麹菌を混ぜて、温度30℃・湿度90%のコンクリート造りの部屋で繁殖させ、冷ますなどの工程を行い麹を作ります。
米麹、麦麹、豆麹、黒麹、しお麹や甘酒など種類も豊富でした。豆麹をいただいたのですが、口の中に入れるとふわっと深みのある味が広がってきて驚きました。
ぜひ三島駅へ降りた際には、寄ってみてください。
午後には静岡市に移動し、徳川家康とゆかりのある清見寺の撮影を行いました。
今川家の人質として幼少期を駿府で過ごした家康は、清見寺でも勉学に励んだと言われています。
また、清見寺が位置する静岡市周辺は、駿河湾の海産物に恵まれた地域です。こうした豊かな自然の恵みは、寺の食事や地域文化に深く組み込まれています。特に干物や昆布などの保存食は、寺の修行僧たちの食材として使われた歴史があります。
11月27日には、朝から吉田町にある「静岡うなぎ漁業協同組合」へ養鰻の撮影に行ってきました。
養殖場から出荷されたウナギを、大井川の地下水を溜めたプールに半日ほど浸して身を引き締めさせ水揚げをしていきます。上記の写真は、ここでしか見られない作業で、この作業を行うことで臭みなどが抜け、癖のない美味しいウナギに仕上がります。
水揚げされたウナギはベルトコンベアで熟練した職人のもとに運ばれ、職人の手で1匹ずつ丁寧に仕分けをされます。
その後、サイズごとに籠に仕分けられ、流水のシャワーを浴びながら出荷されるのを順番に待っていました。
「GEO KITCHEN SHIZUOKA」で体感する、静岡の食の物語
万博本番は、「食」をテーマに多くの来場者に静岡の豊かな自然と食の魅力が伝わる映像等の展示のほかにもVRで体感するコンテンツも予定しています。どうぞお楽しみに。
【関連リンク】
ご協力施設
・中村屋麹店(静岡県駿東郡清水町新宿25)
https://www.instagram.com/nakamurayakouji
・清見寺( 静岡県静岡市清水区興津清見寺町418-1)
・静岡うなぎ漁業協同組合(静岡県榛原郡吉田町片岡743-1)